結局箱根駅伝で一番すごかったのは青学なんじゃないか?

去年4連覇を果たし、三大駅伝の出雲・全日本駅伝を制して、史上初2回目の3冠そして3校目の5連覇を果たすために世紀の大一番を迎えた青山学院大学

 

高校駅伝花の一区の上位選手がこぞって入学し、その世代が3年生になって、三大駅伝でもいい流れを作り、いざ王座奪取を狙った東海大学

 

去年箱根駅伝一区で区間賞を獲り鮮烈なデビューを飾った西山が駅伝で不調、出雲では悔しい2位に終わり、今年こそは王座奪還と3,4年生に大エースを要する東洋大学

 

この三強に加えて新たな山の神に名乗りを挙げるのはだれか注目が集まった5区の争いなど、多くの国民の視線を集めた今回の箱根駅伝

 

結果として、往路優勝・東洋大学、復路優勝・青山学院大学、総合優勝・東海大学という記録にも記憶にも残る大接戦となった今回の箱根駅伝で一体どの大学が一番注目を集めたのか、自分なりに検証してみた。

 

まず、往路の走りについて

 

一区のはじめから大東文化大学の新井選手が転倒し、足を負傷するというアクシデントから大会が始まった。足を引きずりながら一区を走り切る姿に賛否両論が飛び交っている。ちなみに足は走り終わった後一人では歩けないほどに腫れていて、全治半年という大怪我になっていた。この姿にマラソン日本記録保持者・大迫傑さんも意見を出している。

 

<blockquote class="twitter-tweet" data-lang="ja"><p lang="ja" dir="ltr">さっきの1区、捻挫した選手は頑張った。<br>捻挫は注意しないと別な故障で繰り返したりで時間が掛かるからしっかり治して欲しい。<br><br>ただ、娘が言った一言<br>[テレビで喋ってる人(実況)なんか喜んでるみたいだね!]<br><br>これが全てを物語ってるよね。<br>心配する場面ではあるけど、感動する場面ではない。</p>&mdash; suguru osako (@sugurusako) <a href="https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233?ref_src=twsrc%5Etfw">2019年1月2日</a></blockquote>
<script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233

 

これは大きな問題だと思う。

感動話として大きく取り上げるのはメディアの戦略としてあるのだろうが、選手のことを考えればあの状況で走らざる負えなくなってしまうのもよくないことではあると思う。学生スポーツ全体で考えるべき題材だと感じた。

 

レース的には今年も東洋大学の西山選手が区間賞を獲得し、復活の狼煙を上げる幕開けとなった。

中央大学の中山選手も2位と好走し、古豪の力を見せつけたのも印象的だった。さらに東京大学の初の箱根ランナーとなった近藤選手も注目された。

そして一番気になったのが駒澤大学の片西選手が襷渡しをスムーズに行うことができなかったことだ。この現象は他の区間でも起こっていた。選手コールが遅かったのか、選手が準備していなかったのか、要因は定かじゃないが、こういう姿を見ているとこちらがかわいそうに感じる。ぜひ運営側にはもう少し選手への呼びかけを強くしてもらいたい。特に1区は毎回選手が一気に中継所に駆け込んでくるので、早めに呼びかけをするなどして選手に全力を尽くしやすい環境を整えてほしい。

 

 

続いて2区

順天堂大学塩尻選手が日本人記録を塗り替える走りをしたり、國學院大學がトップでタスキリレーするなど、波乱の2区となった。ここで一番注目を集めた選手は塩尻選手でいいと思う。中央大学の堀尾選手と東洋大学の山本選手のデッドヒートも面白かった。やはりロードになると東洋は強いということがよくわかるレースだった。

 

3区は青山学院大学の森田選手の区間新記録、4区は東洋大学の相沢選手が区間新記録と記録ずくめの中盤戦。やはり両校のエース同士が好走を見せる展開となった。ここでの注目は青山学院大学東洋大学の差が一番の注目を集めた。相澤選手の記録は他校と2分近く速いタイムになっていて、圧倒的な力を見せつける結果になった。

 

そして5区

青山学院大学の竹石選手、法政大学の青木選手、順天堂大学の山田選手等誰が区間賞を獲るのか注目が集まったが、ここでの一番のサプライズは國學院大學の大躍進である。他の大学に比べてあまり知名度が高くなかったので、この順位で来るとおのずと注目が集まる。監督は来年は往路優勝も狙えると語っていて、来年の東海1強時代に歯止めをかけれるか注目したい。

そしてやはり注目を集めたのは青山学院大学の失速である。一気に8位まで順位を落とし、もうだめかと思えば、下りに入ってからはいつも通りの走りになり、最後まで目が離せない展開となった。

 

往路優勝は東洋大学が去年に引き続き2連覇を達成した。往路に2・3・4年生のエースを配置したことで東洋大学が今年も先行する形で復路を迎える形となった。

 

 

運命の復路

三強の6区の選手の区間賞争いが白熱した。青山学院大学の小野田選手がどれだけ前との差を詰めれるかが注目の的だったが、結果的には区間新記録をとりながらも1位との差は15秒しか縮まらないという、全員が好走を見せる形となった。

 

7区では東海大学東洋大学のすぐ後ろまで迫った。その裏で青山学院大学の林選手が2年連続の区間賞で優勝へ望みをつなぐ走りを見せた。7区では毎回二宮のカーブでフリーザ軍団が現れることが恒例となっている。今年はU.S.Aを踊っていた。これもまた注目の的となった。

 

8区は東洋大学東海大学の首位争いが激しくなった。結果としてうまく駆け引きを行い、20世紀最後の区間記録を塗り替えた東海大学の小松選手が快走を見せ、東洋大学を引き離す走りで1位を奪取した。東洋大学の鈴木選手も区間3位の走りを見せたが、小松選手が強すぎた。走り終わった後鈴木選手は涙を見せていたが、来年はもっと強くなって帰ってくるはずなので、とても注目したいと思う。なお、小松選手は三上選手の給水を受けて(三上水)、快走できたのではとの声も。

 

9区は青山学院大学の𠮷田選手が追い上げを見せる。復路スタート時点で5分半あった差を8秒まで縮めてきた。また、今年も多くのランナーが繰り上げスタートを喫してしまい、選手の維持と悔しさの見える区間だった。

 

そして最終10区

トップの東海大学が独走するなか、序盤で青山学院大学が2位に浮上。王者の意地を見せるも、トップにはやはり追いつくことはできず、東海大学が初優勝を飾り、黄金世代の力を見せつけることになった。区間賞は帝京大学の星選手。初の区間賞が箱根駅伝という記憶にも残る区間賞になった。

 

総合的な順位では國學院大学駒澤大学など予選会上がりの学校が上位にランクインしシード権を獲得。早稲田大学がシード権を逃し、来年の予選会に挑戦する形となった。

 

また、復路順位では帝京大学が3位に入るなど、3強の争いにも他の学校が食い込んでいく見ごたえのある大会となった。

 

さて、この記事の題にもなっているが、この箱根駅伝で一番注目を集めたのはいったいどの大学なのか。

自分は青山学院大学だと思う。

 

それはこの大会が青山学院大学を中心として動いていたことからも想像がつくと思う。

各メディアも前評判として青山学院大学の優勝を前提として動いていた節も少しあると思う。それは多くのメディアに箱根駅伝青山学院大の選手が出演している事にも表れている。ここまで優勝校より準優勝校が目立つことも少ないと思う。

 

これも原監督の手腕だと思う。多くのメディアに出ることで視野が広がるとテレビ等で発言していたが、そのほかにもメディア出演によって自らを広告塔にすることで、青山学院大学のファンを増やすことにもつながる。また選手も多くのものに触れ合う機会を増やすことができ、大学スポーツに大きな影響を与えていると思う。

 

今回の優勝で東海大学にも注目が集まる。今年は黄金世代最後の年でもあるため、なおさら各大会の優勝候補に名乗りを挙げる事は間違いない。ぜひ多くのメディアに顔を出して、大学陸上界を盛り上げていってほしい。

 

駅伝やマラソンは長いから見るのをやめる人やつまらないという人がいる。しかしそこには走っている選手の大会にかける想いや、その想いから生まれるドラマや、ドラマが生み出してきた歴史がある。ぜひ選手の走る姿から勇気や感動を感じてほしい。

 

次回で96回を数える箱根駅伝。またこの大会から新しい歴史が生まれることを期待したい。

 

 

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233

 

 

https://twitter.com/sugurusako/status/1080265479669727233